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更新日:2024年5月5日
《畑と赤土の道(浜松風景)》 岸田劉生 作
板・油彩 1920年 福島県立美術館蔵
~浜松市美術館~
岸田劉生・北蓮蔵・曾宮一念 「浜松ゆかりの洋画」展より
左下から右斜めに伸びた道の先に一本の電柱が象徴的に立ち、道端の草や畑の野菜が青々と茂る。1920年10月19日、洋画家の岸田劉生(1891-1929)は彼を支援していた中央区和合町の山本貞治郎(1890-1923)邸を訪れ、その翌日に本作品を描いた。劉生の日記には、当日は曇天だったが、写生するのに中々良い所があったので40分ほどで畑と赤土の道を描き、雨が少し降ってきたため急いで仕上げたと記載されている。画中の空色も鈍く、雲が立ち込めている。さらに、簡単に描いた風景画だが、自分の気持ちを表現することができたと記している。
劉生は、1915年に当時住んでいた代々木の黒や赤い土の生々しい不思議な生命力と草の美しさに心奪われ、主催していた展覧会を草土社と名付けた。浜松市美術館所蔵の《草と赤土の道》(1915年6月18日)はその由来となった作品である。
浜松市美術館 ホームページ
岸田劉生・北蓮蔵・曾宮一念 「浜松ゆかりの洋画」展
同時開催 ひっぱりだこ展「全国行脚の浜美コレクション」
6月2日(日曜日)まで開催
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/artmuse/
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