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更新日:2020年2月4日
平成28年(2016年)9月、浜松市博物館は、株式会社相曽形染(浜松市中区野口町:平成24年・2012年廃業)の染色の型紙約2万枚の寄贈を受けました。この型紙は、昭和8年(1933年)の相曽形染工場の設立以来、カゴヅケ(籠付、篭付)という機械染色に使用されてきたものです。
カゴヅケとは、日本形染株式会社創業(明治33年・1900年)当時の技師長である池谷七蔵が開発した、両面形糊付機の円筒形の、真鍮製の型の形状からそう呼ばれるようになったといわれ、その技術は浜松のみならず、関東地方にも波及しました。
機械染色とはいいながら、型紙一枚一枚は職人の匠の技により彫刻されたものです。そこに遺された書き付けからは、染色業界の仕組みを読み解くことができます。
この展覧会では、カゴヅケの型紙に焦点を絞り、浜松のものづくりの根幹である繊維産業の中でも、近代から現代の機械染色の歴史を振り返ってみたいと思います。
静岡文化芸術大学と浜松市博物館の共同研究『浜松と遠州における染色の技法とデザイン』の一環として、浜松市博物館が静岡文化芸術大学の協力を受け、開催します。
開催期間 |
平成31年1月29日(火曜日)~平成31年3月3日(日曜日) |
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開催場所 |
浜松市博物館特別展示室・講座室 |
開館時間 |
午前9時~午後5時 |
期間中の休館日 |
2月4日(月曜日)・12日(火曜日)・18日(月曜日)・25日・(月曜日) |
観覧料 |
一般500円(400円)・高校生200円(160円)・中学生以下無料 70歳以上の方と各種障がい者手帳をお持ちの方と介添の方1人まで半額 ()内は20名以上の団体料金 |
主催 | 浜松市博物館 |
協力 |
静岡文化芸術大学、静岡文化芸術大学文化・芸術研究センター |
後援 |
浜松市教育委員会 静岡新聞社・静岡放送、中日新聞東海本社 芸 |
芸術文化振興基金助成事業
伊勢型紙の産地、鈴鹿市白子の寺尾家に継承された型紙と、江戸時代の終わりに、行商によって浜松市天竜区水窪町の紺屋にもたらされた伊勢型紙をご紹介します。
鈴鹿市指定有形文化財寺尾家関係歴史資料
型紙「鯉の滝のぼり」(鈴鹿市所蔵)
近代から現代の流行の柄である絣柄の型紙や、日本の機械染色の先進地である京都の図案、染色布地見本をご紹介します。
寺田コレクションの「図案・紫地折柄」(京都工芸繊維大学美術工芸資料館所蔵)
カゴヅケによる代表的な柄である白絣の型紙や、昭和20年台から50年台の、着物がブームだった時代の絣柄の型紙をご紹介します。
型紙のデザインを写して透かし彫りをした銅の円筒、それがカゴヅケに使うカゴです。
一枚一枚に年月日、発注元、色数、送りの技法、彫刻所などが記された昭和20年台から50年台のカゴヅケの型紙は、浜松の機械染色の貴重な資料です。
パネリスト
四方田雅史(静岡文化芸術大学文化政策学部教授)
天内大樹(静岡文化芸術大学デザイン学部准教授)
冨田晋司(公益財団法人静岡県労働者福祉基金協会研究員)
加茂瑞穂(京都工芸繊維大学研究戦略推進本部特別研究員)
竹内重行(二紀会会員・日本美術家連盟会員)
栗原雅也(浜松市博物館館長)
コメンテータ
小針由紀隆(静岡文化芸術大学文化政策学部教授)
司会者
立入正之(静岡文化芸術大学文化政策学部教授)
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