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更新日:2024年1月1日
【重点】 望ましい食習慣の定着
食に関する正しい知識と食を選択する力を習得し、健康に配慮した食生活を自ら実践できるよう、知識の普及・啓発をさらに進めます。生活の基盤となる家庭を中心に子どもから成人、高齢者に至るまで、ライフステージに応じた取り組みを掲げ、望ましい食習慣を身に付けるために切れ目のない食育を推進します。
指標 |
対象 |
平成28年度 (2016年度) 現状値 |
平成34年度 (2022年度) 目標値 |
---|---|---|---|
食育に関心のある人の割合 |
20歳以上 |
73.6% |
90.0% |
小学生の朝食の欠食率(登校しない日) |
小学生 |
5.3% |
3.5% |
若い世代の朝食の欠食率 |
20~39歳 |
28.1% |
減少 |
主食・副菜・主菜を組み合わせている人の割合 |
20~64歳 |
39.2% |
45.0% |
野菜を多く(1皿70gを1日5皿以上)食べている人の割合 |
20~64歳 |
38.7% |
増加 |
腹八分目を心がけている人の割合 |
20~64歳 |
28.1% |
30.0% |
夜、寝る前(2時間前)に食べない人の割合 |
20~64歳 |
41.9% |
50.0% |
食塩(塩分)を控えている人の割合 |
20~64歳 |
29.4% |
40.0% |
脂肪を多く含んだ食品を控えている人の割合 |
20~64歳 |
25.1% |
40.0% |
低栄養傾向(BMI 20以下)高齢者の割合(増加の抑制) |
65歳以上 |
27.9% |
25.0% |
よくかんで食べている人の割合 |
全市民 |
27.9% |
増加 |
|
取り組み | 内容 |
---|---|---|
1 |
浜松ヒューマンセミナー、地域学習活動事業での料理教室等の開催 (創造都市・文化振興課〔生涯学習担当〕) |
生涯学習関係施設が地域のニーズ等を踏まえ、市民を対象に食に関する情報提供や料理教室を開催します。 |
2 |
栄養改善普及啓発事業 (高齢者福祉課) |
地域の高齢者団体に対し、低栄養の予防や健康寿命延伸のための食事バランス、食事のとり方など、正しい知識の普及啓発を行います。 |
3 |
◎望ましい食習慣の定着のための啓発 (健康増進課) |
栄養バランスを考えた食事を基本とし、野菜摂取の必要性や効用、食べる順番の工夫(野菜から食べる:ベジファースト)、減塩について啓発を行い、望ましい食習慣の定着を図ります。 |
4 |
◎生活習慣病の発症予防と重症化予防のための食生活指導の実施 (健康増進課) |
家庭訪問等により、食生活指導を実施することで、生活習慣病の発症予防と重症化予防に取り組みます。 |
5 |
妊娠期から高齢期までライフステージに応じた食育啓発 (健康増進課) |
食と体の関係を理解し、自分の食生活を自分で管理できるよう、食に関する知識や判断力の向上を支援します。 |
6 |
◎子育て世代の生活習慣病予防(健康増進課) |
乳幼児期からの望ましい生活習慣の定着のため、乳幼児を持つ母親に対する生活習慣の見直しを促す講座や啓発を実施します。 |
7 |
歯科保健の推進 (健康増進課) |
生涯を通じ、自分の口でおいしく食事を味わい会話を楽しむために、ライフステージに合わせた「食べ方」(かみ方・のみこみ方)の推進や歯周病等の歯科疾患予防対策に取り組みます。 |
8 |
ホームページの充実による情報発信(健康増進課) |
市民への健康づくりの情報発信として、ホームページの充実を図ります。 |
9 |
キャッチフレーズ、ロゴマークの周知(健康増進課) |
「浜松市食育推進計画」キャッチフレーズ(ちゃんと食べよう!みんな健康しあわせ浜松)や「健康はままつ21」ロゴマークを周知し、全市的な健康づくり・食育推進活動を展開します。 |
10 |
食育月間と食育の日の周知 (健康増進課、幼児教育・保育課、健康安全課) |
6月の食育月間と毎月19日の食育の日の周知、啓発を図ります。 |
11 |
幼稚園・保育所における家庭と連携した食育の推進 (幼児教育・保育課) |
保護者と連携をとりながら、離乳食やアレルギーなど個別対応の給食や栄養相談等を実施します。 |
12 |
幼稚園・保育所・学校給食における食育の実施 (幼児教育・保育課、健康安全課) |
子どもの頃からの健全な食習慣の確立のため、子ども1食分のモデルになるような給食を提供し、給食を生かした食に関する指導に取り組みます。 |
◎ 強化
栄養バランスの偏りや食習慣の乱れ等に起因する糖尿病、高血圧等の生活習慣病の発症予防と重症化予防の取り組みが重要です。生活習慣病の予防は市民の健康だけではなく医療費削減においても重要な課題であることから、市民一人ひとりが望ましい食習慣を子どもの頃から身に付け実践することや、自分の体と向き合いながら、生活改善に結び付けることが何よりも大切です。
望ましい食習慣の定着や生活習慣病の予防について、正しい知識に基づいた健康づくりが実践できるよう食育を推進します。
栄養バランスを考えた食事を基本とし、野菜摂取や減塩など、望ましい食習慣の定着のための啓発を行います。具体的には、バランスや適量を伝える方法として手ばかり法(※P45参照)を用いたり、食べる順番の工夫(野菜から食べる:ベジファースト)の啓発や味覚チェック等の体験を取り入れ、効果的に啓発を行います。
糖尿病予備群や糖尿病の発症リスクの高い妊娠糖尿病の既往がある産婦に対し、発症予防のための啓発や教室等を行います。
慢性腎臓病予備群に対して、家庭訪問を実施します。食事内容を聞き食習慣を振り返りながら個別の目標を立てることで、個々に合った食習慣改善の提案を行います。
食事に関する相談は、食生活だけでなくBMIを用いた適正体重の算出や生活習慣の振り返りを行うことで、市民が健康に過ごせるよう支援します。
子どもから成人、高齢者に至るまで、生涯にわたっていきいきと暮らすために、それぞれのライフステージに応じた食育を推進します。
ライフステージ |
食育の視点 |
---|---|
妊娠期・授乳期 |
○ 妊娠期・授乳期を通して、お母さんの健康と赤ちゃんの健やかな発育のために、食事はとても大切な役割を果たします。 ○ 妊娠をきっかけに、自分自身や家族の食事を見直し、これからの子育てにおける望ましい食習慣の基盤づくりを始めることが大切です。 |
乳幼児期 (0~6歳) |
○ 心身ともに最も成長・発育が著しい時期であり、食習慣の基礎や生活リズムなど、食習慣を含めた生活習慣の基礎づくりが始まる大切な時期です。 ○ 特に0~3歳は、食べる機能が発達し、その機能を獲得する時期でもあるため、子どもの食べる機能の発達を理解し、子どもの食べる姿(かみ方、のみこみ方)を観察しながら、食を通して食べる力を育てることが必要です。 ○ 家庭が重要な役割を果たすため、保護者や周りの大人の関わりが大切です。 ○ 家庭や幼稚園、保育所等において、食に関する体験を積み重ねることで、食事で刺激される五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を育て、楽しく食事をするなど、食への興味や関心を高めることが大切です。 |
学童期 (7~12歳) |
○ 食習慣や生活習慣が確立される時期です。食べ方を育て学ぶ時期でもあるため、正しい姿勢、正しい食べ方を育み、五感を育て「食」を楽しむことが大切です。 ○ 家庭や学校生活等を通して、食の知識やマナーを学び、自分に合った食事を選択する力を身に付けることが重要です。 ○ 体験や人との交流を通して、食べ物を大切にする心を育むことも大切です。 |
思春期 (13~19歳) |
○ 身体的、精神的変化が著しくなる成長期の最終段階で、過度のやせや肥満に注意が必要です。 ○ 家庭からの自立を控えたこの時期は、今までに習得してきた食生活の知識や体験を生かし、自分自身で適切な食事を選択し、望ましい食習慣を実践する力を身に付けることが大切です。 |
青年期・壮年期 (20~44歳) |
○ 仕事や家庭での子育てなど、社会的にも家庭でも活動的な時期ですが、就職や結婚、子育て等により生活が大きく変化し、生活リズムも不規則になりやすい時期でもあります。 ○ 仕事でも家庭でも忙しく、自分の健康に関心を持ちにくく、他の世代に比べ、食に関する課題が多い時期です。 ○ 自分の健康状態を把握し、生活習慣病予防のため、適正体重の維持や自分に合った食事量を理解し実践することが大切です。 ○ 自己管理はもちろんのこと、子どもたちが健全な食習慣を実践できるよう育てることも大切です。 |
中年期 (45~64歳) |
○ これまでの生活習慣が要因となり、生活習慣病が顕在化する時期です。生活習慣病予防の観点から、食習慣、生活習慣、運動習慣等を見直し、定期的に健康診断を受けるなど、自ら健康管理に努めることが重要です。 ○ 家庭や地域における食育の担い手として、食に関する知識や経験を生かし、次世代を育てる役割が期待されます。 |
高齢期 (65歳~) |
○ 退職等による生活環境の変化、加齢に伴う体の変化や体力の低下がみられるなど、心身ともに個人差が大きい時期です。 ○ 健康寿命の延伸のためにも、低栄養予防や口腔機能を維持し、自分に合った食生活を実践することが必要です。 ○ 家族や仲間と食事をする「食」を通じた交流も大切です。 |
離乳食教室では、離乳食の始め方の目安や進め方、作り方のポイントについての講話や調理実習を行います。講話では、離乳食の話に加えて、子どものお口の健康や保護者の食生活の大切さについて伝えていきます。
栄養バランスのとれた朝食を摂取することのできる児童生徒の育成を目指し、文部科学省で作成した小学生用食育教材「たのしい食事つながる食育」を使用して、授業に取り組みます。
保育所では、子どもにとっての適量(必要量)・栄養バランスについて、毎日の給食喫食を通して、習慣化されるよう取り組みます。保護者に対しての取り組みの一例として、家庭での食事量等の参考となるよう、実物展示を毎日実施し、情報提供を行います。
食育月間に合わせ、イベント等を開催して健康づくりの啓発や、食育の日に合わせ、「食育の日」の掲示やのぼり旗の掲出を行って周知啓発をします。
基本的生活習慣の早期定着を促し、健やかな食習慣の実現へ結び付けるため、若い世代を中心とした食育の推進を行います。健康寿命の延伸につながるメタボリックシンドローム、肥満、やせ等の予防や適正体重の維持、栄養バランスを考えた食事、減塩、適量摂取等について若い世代を中心に周知します。
高校生には、正しい食習慣と食を選択する力を身に付けるため、総合的学習や文化祭等の機会を通じて食育を行います。
大学の学生が、エネルギー、食塩、野菜の量等に配慮したメニューを考案し、考案したメニューを活用して若い世代が健康的な食事を選択できるよう啓発を行います。
子育て世代には教室等で、朝食摂取や食事のバランス等の大切さを伝えるとともに、生活習慣振り返りシート(※P46参照)を用いて自身の生活習慣を見直し、年齢や生活スタイルに応じた健康的な生活が送れるよう支援します。また、家庭で飲んでいるみそ汁等の塩分測定の体験を取り入れることで、より効果的に減塩への意識を高めます。
生涯自分の歯と口で、食べることや話すことを楽しむためには、授乳期・乳幼児期(「食べる」ことを覚える時期)から、高齢期(「食べる」ことで生きる活力を維持する時期)までのライフステージに合った「食べ方」を中心とした健康づくりに取り組むことが必要です。
歯と食の元気アップ教室では、幼稚園や保育所等で、子ども向けにパペット等を用いて「食べることの大切さ」や「お口の健康」についての講話を栄養士と歯科衛生士が一緒に行います。
歯と口の健康は、口から食べる喜びや話す楽しみを保つために重要であり、全身の健康と深い関わりがあります。
食べ物をよくかんで味わうことは、身体の栄養のみならず、味わいや心のくつろぎなど、心の栄養にもつながります。
正しい「食べ方」(かみ方・のみこみ方)は自然に身に付くものではなく、個々の口の機能の発達に合わせた食事を「食べる」(かむ・のみこむ)ことで育まれます。
授乳期・乳幼児期から「食べ方」を育むことで、口腔機能はもちろんのこと、生理機能や精神機能、安全性、運動機能の発達も育まれていきます。生涯自分の歯と口で「食べる」、「話す」ために、正しい「食べ方」を意識することが大切です。
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