更新日:2023年4月13日
第2回浜松市新公会計制度研究会資料
第1回研究会を受けた論点整理について(資料1)
第1回新公会計研究会の議論について、下記のとおり整理します。
1. 開示資料としてのバランスシートなど財務諸表(「バランスシート等」)
- 目的
議会、市民などにアカウンタビリティを果たすための、開示資料。議会に対しては、現金ベースでの予算統制を補足する周辺資料の位置付け
- 対象
- 普通会計
- 連結(普通、特別、企業各会計と特定の外郭団体)
- 施設・事業別
- 検討を行うべき点
- フィナンシャルステートメントとしての位置付け(何を伝えるか)
- 包括的で、行政の専門知識がなくても理解可能であり、かつコンパクトに
- 正確性(ピックアップデータでは正確性に乏しい)
- 上記のような目的を達成するために、
- 適切な注記
- 開示のスピード
- 公有財産台帳整備の必要性
- 未確定債務の取扱いなどについて検討が必要。
- 決算統計との整合性
- 資本と経常の区分・整理の必要性(現在の決算統計の形式では混在)
- 決算統計における新たな別表作成の必要性
2. 新しい財政指標の設定
- 目的
中長期的にサステナブルな財政運営を行うためには、バランスシート等の議論とは別に、普通会計(決算統計)を基とした、フローベース、ストックベース双方を考慮した財政指標の検討が必要。
- 検討を行うべき点
- 新たな財政指標についての理論的な検討
- 確定債務、未確定債務の取扱い
3. 分析資料としてのバランスシート、行政コスト計算書等
- 目的
バランスシート等は開示資料としての充実を基本としつつ、管理会計としてバランスシートや行政コスト計算書等をコスト管理、業務改善に活用
- 基本的なバランスシート、行政コスト計算書等の活用の考え方(想定)
- 使用料・手数料・利用料金と公的負担の割合等の整理、施設運営の改善、利用の促進や適正化、利用料の見直し等に活用
- 例えば、図書館、体育館等の料金と公費負担の割合の比較
- 利用目的(体育施設の利用、図書の貸出しなど)に対する1件あたりのコストの把握などにより既存施設の維持管理コストの比較
- 施設の新設計画の段階で、施設新設の是非、規模、建設時期、管理手法、利用料金の設定などの検討に活用
- 事業手法を選択する際、検討材料の一つとして活用
- 例えば、給食事業について、自校方式とセンター方式の比較
- また、清掃事業について、アウトソーシングと直営の比較
- 指定管理者等への委託費用の積算資料として活用
- 検討を行うべき点
- 発生主義的考え方を(全面的に、部分的に)取り入れるべき事業、施設等の範囲の検討、仕分け、どこまで厳密に算定すべきかの判断
- 施設別、事業別バランスシート、行政コスト計算書の活用方策
4. その他
- 森田委員提案の台帳調査、中期的なバランスシート等については、試案を作成し、研究会に示した上で検討を行う。
5. 研究会成果の反映
- 開示資料としてのバランスシート等について、平成17年度決算より、できる限りの研究会成果を反映させる。
- 新しい財政指標は、新中期財政計画の作成で活用する。
- 発生主義的な考え方を導入する必要性の高いものから段階的に実施していく観点から、取り入れるべき事業、施設バランスシート、行政コスト計算書等について仕分けを行う。
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